【セルロース?高分子?カーボン?】ナノファイバーの種類について調べてみた!

こんにちは!

こちらの記事では、ナノファイバーの様々な種類について、その原料や特性について解説していきます。「ナノファイバーについてあまり詳しくない」という方にもわかりやすく解説していきますので、ぜひご覧になってください!

そもそも「ナノファイバー」ってなに?

こちらの記事に辿り着いた方の中には、「最近たまに耳にするナノファイバーについてちょっと調べてみよう」と検索をかけていた中で読まれている方もいらっしゃるかもしれません。当サイトの他記事でもさらに詳しく解説していますが、こちらでも簡単にナノファイバーについてご説明します。

ナノファイバーの位置付け

ナノファイバーとは、いわゆる「繊維」です。ただしただの繊維ではなく、ナノサイズになることで起こる特性から、IT、バイオ、環境・エネルギー分野等における、日本の未来を支える「先端材料」として研究・開発されている、いわば「未来の素材」なのです。

ナノファイバーの定義

「1nm(1ナノメートル)」は1mの10億分の1の長さです。そして、ナノファイバー は「直径が1nmから100nm、長さが直径の100倍以上の繊維状物質」と定義されています。わかりやすく説明すると、毛髪の百分の一から千分の一の太さを持つ「超極細の繊維」です。

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ナノファイバーの基礎知識

ナノファイバーの種類

それではここから、ナノファイバーの種類を3つご紹介します。

高分子ナノファイバー

原料は、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタラート。耳馴染みのない原料名かもしれませんが、身近な物だとレジ袋や包装用のPP紐と同じ原料になります。実はこの高分子ナノファイバー、廃プラを再利用して作る研究が進められているんです!最近ではレジ袋の有料化が進み廃棄を抑えようとする試みがされていますが、それでも大量に消費されている資源の新しい再利用としても期待が高まっています。

高分子ナノファイバーの特有の性質として撥水性の高さが挙げられ、当社でも高分子ナノファイバーを使った「ナノファイバーマスク『MIKOTO』」や「油吸着剤『わたポイ』」を開発・製品化しています。

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セルロースナノファイバー

木材などの植物中のセルロースをナノサイズまで細かく解きほぐした繊維をセルロースナノファイバーといいます。日本は国土の約70%が森林地帯であることから、国産バイオマス資源を活用した最先端のサステナブル高機能素材として、国を挙げて開発が進められているナノファイバーです。高い寸法安定性、溶液増粘性、鋼鉄より5分の1も軽く5倍の強度を持つ、といったような多くの特性を備えています。

想定される用途として、その強い弾性や強度から、自動車部品・家電・プラスチック成型容器・タイヤなどへの活用が期待されています。また、塗料等に添加することで塗りやすく垂れづらい性状を付与することができるため、各種塗料への活用も想定されています。

カーボンナノファイバー

ナノファイバーとカーボンファイバーを掛け合わせたハイブリッドな繊維です。双方の強みを持ち、アルミニウムの半分の軽さで鋼鉄の20倍の強度にもなると言われています。例えば未来で宇宙空間と地球を繋ぐ宇宙エレベーターができたときにロープとして利用されることが考えられるほどその期待値は高く、まさに近未来を実現する可能性に満ちた素材と言えるでしょう!

まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、ナノファイバーの種類について、代表的な3つをご紹介させていただきました。ナノファイバーは極細の繊維素材のためあらゆる素材と合わせることができ、「超比表面積効果」「ナノサイズ効果」「超分子配列効果」の3つの性質を有効活用することで、様々な製品の開発が進められています。ナノファイバーが社会に浸透・普及すれば、アニメのような近未来的SF社会が実現されるかもしれません!まだまだナノファイバーについて知りたい方は、ぜひ当社の他の記事もご覧になってください!